今年も都立入試が終わり、中3生が卒塾しました。
合格発表までは、あと2日。
ですが、このタイミングで書き残しておきます。
都立入試全体の倍率は今年も1.3倍。
以前よりは少し低くなったとはいえ、4人に1人以上は不合格になる入試です。
がんばった人が受かり、
落ちた人はがんばっていなかった…
か、と聞かれれば、そうとは限りません。
「がんばってないのに受かる人」
もいるし、
「がんばったのに受からない人」
もいます。
しかし、結果で今までの頑張りの意味を決めてしまう傾向はあると思います。
合格した=がんばって良かった。
不合格だった=努力は無駄だった。
でも、そうではないと思います。
同じ合格でも、
「大きく成長した人」
もいれば、
「何もしなかった人」
もいます。
同じ不合格でも、
「何もせずただ不合格の人」
もいれば、
「大切なものを学べた人」
もいます。
私は、塾講師という立場ですので、
当然、合格を求めるし、求められます。
でも、私が過去の生徒に学んだことは
「不合格=不幸、ではない」
と言うことです。
過去に不合格になった生徒に謝ったことがあります。
「力になれなくて、申し訳ない」と。
でも、その生徒に怒られまして。
「謝らないでほしい」
と。
「やって来たことが間違っていたみたいに聞こえるから。」
「自分はチャレンジできてよかった。
TOPでがんばれて良かった。
だから胸をはって終わりたい。」
それは強がりとかではなく、
本心だ、と感じました。
そして、同時に、
「この子はこの経験を糧に、かならずもっと成長する。」
きっと良い未来が待っていると思いました。
逆に、あまり努力をしきれないで合格。
「まあ、合格したからいいや」
と適当に考えてしまう子も。
大切なことを教えきれなかったのでは…
と感じたこともあります。
結果は大事です。
でも、
「過程を大事にする人が人生においては成功する人」
だと思っています。
こんな文章を書いていますが、
入試の採点の結果が悪かったわけではありませんので…
先に言い訳をしているわけではないです。むしろ、全員が合格する可能性のある点数でした。
ただ、今年の中3生の過程は、
本当に素晴らしかった。
たった6人でしたが、
「私が自信をもって送り出した生徒」
です。
最後、入試前日に渡した特別な贈り物は、
その敬意の表れです。
だから、
「どんな結果でも胸を張って受け止めてほしい」
と思います。
それがどれだけ難しいか、は分かっていますが…。
そして、自分の生徒だけでなく、ここまでがんばってきたすべての受験生に、その努力が無駄ではなかったと思ってほしいと勝手に思っています。
あとは結果を待つのみですね。
ここで約束しておきます。
たとえどんな結果でも…
私はみんなのがんばりは本当に素晴らしかったと思っています。