突然ですが、
知的好奇心ってありますよね。
(今日の話、少し長くなります、すいません。( ̄口 ̄∥))
知的好奇心があると
⇒学びたい、知りたいと思える
⇒勉強が好きになる
⇒やる気がでる
よい循環が生まれ、成績も伸びやすくなります。
何で急にそんな話?というと。
最近、中3の理科(上クラス)で、これまでにないほど頻繁に激論が巻き起こっているのです。
例えば昨日はこれ。
(ちょっと理科の話になりますm(_ _)m)
この台車は一定の速さで右に動いています。
この台車、運動している方向に力は加わっているでしょうか…?
答えは…
力は加わっていない。
(もしくは、加わっていてもつりあっている)
受験生なら当然わかるはずのこの問題。
でも、普通の感覚だと??です。
力が加わってないと止まっちゃうよ??ですよね。
そしてこれ。
手を離すとおもりが落下し、おもりに引っ張られて台車が動き出します。
これ、普通の感覚だと、おもりは落ちていっている。
ってことはおもりが糸を引く力は糸がおもりを引く力より大きいのかな?と思う。
でも、おもりが糸を引く力と糸がおもりを引く力は同じ大きさです。
いやいや、同じ力で引いていたら落ちていかないのでは??
おもりが糸を引く力の方が、ちょっと大きいのでは?
これが普通の感覚ですよね。
でも理科の世界ではこの感覚だと間違えます。
これこそ、中学生が理科(特に物理)を苦手にする大きな理由。
「普通で考えると間違える」です。
これは基礎なので、実際はもっと踏み込んだ話をしていたのですが、
質問に答えるたびに、
「え、じゃあこの場合は?」とか
「え、なんでそうなるんですか?」とか
どんどん深くなる質問。
もはや入試では使わないレベルまで掘り下げていく生徒たち。
でも納得しないと迷いが生まれるのでとことん付き合う私。
激論の末、生徒がやっと納得して、
(若干息が切れながらの()´д`()ゲッソリ・・・)私の一言。
「すごい詰めるね。今までこんな質問する事あったの?」
と何気なく聞くと、
それはない、との答え。
「最近めっちゃ深くまで質問するよね~、なんでそうなった??」
と聞きました。
そして、そのあとの発言にハッとさせられました。
「答えが返ってくるから。」
これです。
なんか、すごくあぁ~なるほどってなりました。
今までは
「これはこういうもんだ」と教えられて、
「ふーん、そうなんだ」
という無機質な勉強だったそう。
質問しようとも思わなかった、と。
それが今では、聞けば聞くほど知りたくなって、
「え、じゃあこの場合は?」とか
「じゃあこういうことですか?」とか次々出てきて、
答えれば答えるほどさらに疑問がわくという状態に。
(なるほど~!が連発して生徒は楽しそうなんですが)
でも、これをきっかけにいろいろと腑に落ちました。
生徒は聞きたいこと、知りたいことが沢山あるのです。
しかし、納得のいく答えが返ってこないことが多いんですね。
教科のことはもちろん、もっと大きなテーマで
「なんで勉強するのか?」とか、
もっといえば、
「何を目標に生きていく?」とか、壮大な話や、
「なんで人間関係うまくいかないの~?(ó﹏ò。)」なんて疑問まで。
そういう話ってみんなすごく楽しそうに聞くのです。
そして、さらに質問が膨らんで色んな話に広がっていく。
子どもたちには知りたいという気持ちがたくさんある。
でも、答えが返ってこないとがっかりし、やがて聞かなくなっていく。
そしてあきらめていく…。
TOPの生徒たちが色んな話をしてほしがる理由が改めてよくわかりました。
「賢者とは、答えを持つ者ではなく、問い続ける者」
分かったようなふりをするのでなく、考える、深めていくことの楽しさを知る。
私も自分の答えを押し付けるのでなく、生徒の問いに向き合える先生でありたいと思います。
本当にはっとさせられました。
生徒といると、私もたくさん学ぶことがあります。
最近の理科での激論、楽しいね~。ヾ(。・∀・)ノ